



スローライフとは何だろうか。オーガニックライフと呼ばれることもある。
organicを辞書で調べてみると「有機の、元来の」とある。また、slowとは
そのまま「遅い、ゆっくりと」という意味だ。つまり、スローライフとは
「人工的でなく、ゆっくりとした生活」と言える。さらに言えば「大自然
に囲まれた田舎で、自給自足の生活をすること」も含まれるであろう。
スローライフの概念の中には、オーガニック食品やスローフードといった
ものもある。これは一般的に「無農薬、無添加の食品、昔ながらの方法で
作られた食品」のことだ。
最近、私はこれらのスローライフについて非常に興味を抱いており、書籍
やインターネットを利用して手当たり次第に調べている。また、年内には辞職
をして、オーガニック先進国であるアメリカへ見学に行くつもりだ。
そこで、なぜそこまでしてスローライフにこだわるのか。その理由を述べて
みたい。
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第一の理由は、世の中のスピードが速くなりすぎているからだ。「スローフード
の語源はファーストフードの反意語」と世界中に支部を持つスローフード協会会長
は言う。「スロー」という発想は、「ファースト」が行き過ぎたことによる反動
とみても良いのではないだろうか。
また、私はインターネットビジネスに関わる職業なのだが、この業界はDogYear
と呼ばれるほどスピードが重要視される。つまり、3年かかって起こるべきことが、
1年で過ぎ去ってしまうのである。そのような環境に長く浸かっていた反動で私もまた
「スロー」を求めるようになったのだと思う。
第二の理由に、危険な食材や加工食品などが世の中に氾濫してしまっていることが
挙げられる。近年、『食べるな、危険!』や『食べてはいけない』などの著書でも、
食品の健康面、安全面、環境面での問題点が度々指摘されている。
しかし、「食」というものは人間の3大欲である「食欲・睡眠欲・性欲」や
「衣食住」などの言葉も表しているように、人間としての基礎を築くうえで
大変重要なものであるはずだ。
その「食」が、少なくとも今私が住んでいる東京という街では疎かにされている
気がしてならない。と言うのは、幸いにも私の実家は飛騨の山奥にあり、
そこから東京をみることによって、その差異に気付くことができたからだ。
実家の周辺には、コンビニエンスストアも無ければ、ファーストフード店も無い。
安くて早くて効率の良い飲食店も無い。こう見ると、明らかに東京は「ファースト」
な食生活だと言うことができる。
第三には、その東京という食生活が荒んだ街の人々に、オーガニック食品などを
食べて、健康な食生活を送ってほしいという、漠然とした夢があるからだ。
オーガニックレストランや、オーガニックカフェなどを開店し、実際にそういった
機会を作ること。また、オーガニック食品などの知識、考え方を広く一般の消費者に
伝えること。さらには、NPOなどの非営利組織を立ち上げ、それらの運営、活動を
行うことなどを考えている。
なぜ非営利組織なのか。それは、儲けを重視した企業団体の場合、
どうしても効率やスピードを気にしなければならない。その結果、
安全性を度外視した、健康とはほど遠い物が生まれてしまう可能性があるからだ。
だから、非営利組織はスローライフというコンセプトと相性が良いように思える。
*
以上が、私がスローライフにこだわっている理由だ。つまり、第一では、
インターネットなどの技術の進化の反動として、スローライフという方向性へと
時代が向かっているのではないか、という予測。第二には、みんなでゆっくり
本当においしいものを味わいましょうよ、という提案。第三は、それらを踏まえた
うえで、私個人としての自然な生き方の追求、ということになる。
この「ファースト」という先進国特有の問題は、世界の問題でもある。
発展途上国との関係や、貧困格差の問題、資本主義社会が持つ問題。
ここには書ききれない問題が、複雑に絡み合っている。
その答えの1つとして、「スローライフ」も存在するのではないだろうか。
これを通して、少しでも社会に貢献できるとしたら、それは素晴らしいこと
だと思う。それにはまず、出来ることから始めて行かなければならない。
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